海外在住のハーフキッズが日本語をネイティブに話す方法

海外で育っていても、ルーツの半分は日本にあるハーフキッズたち。

幼児期を過ぎて現地の幼稚園に通い始めると、とたんに日本語を話さなくなってしまった。

そんな経験を持つパパさんやママさんも多いと思います。

日本語の難しさは、世界でもよく知られています。

幼少期から日本語に馴染ませて、ネイティブに話せるようにさせてあげるには、どんな方法があるのでしょうか。

同じような経験を持つパパさんやママさんのメソッドも含めて、ご紹介いたします。

1.わが子が日本語を話さなくなっていく!なぜ?

日本人のパパさんやママさんは、ハーフキッズが赤ちゃんのころから日本語で話しかけていることが多いことでしょう。

バイリンガルで育つハーフキッズたちは、モノリンガルのお子さんたちに比べると話し始めるのもゆっくり。でも確実に、2つの言語を理解するようになります。

 

ところが現地の幼稚園や学校に通い始めると、日本語を話さなくなってしまう。

これはハーフキッズのパパさんやママさんたちにとって、大きな悩みになっています。

 

アメリカ合衆国国務省の研究によると、日本語はアラビア語などと並んで、最も習得が難しい言語とされています。(※1)

現地校で現地語を話すお友達と遊ぶようになると、ハーフキッズたちは簡単な現地語を日常的に用いるようになってしまうのです。

日本語よりも現地語が苦手というハーフキッズに対しては、現地校の先生に「現地語に慣れてください」と言われてしまうケースもあります。こうして、ハーフキッズたちは年齢を重ねるごとに、日本語から遠ざかってしまうという現象が生まれるのです。

 

パパさんとママさんのいずれかが日本語を解さない場合には、この現象に拍車をかけてしまうわけです。

 

それでは、ハーフキッズたちが日本語をネイティブに話すようにするには、具体的にどうしたらよいのでしょうか。

 

2.小さな積み重ねがネイティブへの近道!そのための工夫とは

言語の習得は、日本語にかぎらず一朝一夕で達成できるものではありません。

ハーフキッズたちも同様です。

ある日突然「日本語を話しなさい!」とパパさんやママさんに言われても、ハーフキッズは困惑してしまうことでしょう。

幼児期から日本語に馴染ませてあげる方法を、いくつかご紹介いたします。

 

①絵本の読み聞かせにも一工夫

絵本の読み聞かせは、ハーフキッズだけではなく、すべての子どもさんたちにとって大切な情操教育の一環とされています。

海外にいると、日本語の絵本の調達も簡単ではありません。

 

しかしハーフキッズたちへの絵本の読み聞かせは、冊数が多ければいいというものではないのです。むしろお気に入りとなった絵本を、何度も読み聞かせてあげるほうが有効です。

毎日毎晩、同じ絵本を読み聞かせてあげるのはパパさんママさんにとってちょっとした苦行。でもハーフキッズたちは、お気に入りの絵本のフレーズを暗記して、語彙力を増やしていきます。

 

とくにリズム感のあるフレーズが続く絵本は、ハーフキッズたちも大好き。

ごく自然にそのフレーズを、歌うように口にするようになります。

日本に里帰りしたときには図書館に通い、ぜひお気に入りの数冊を購入してみてください。

 

②日本のアニメはオリジナルで見る

サブスクの普及で、日本のアニメも好きなときに見ることができる時代になりました。

海外育ちのパパさんママさんも、子どものころから日本のアニメに親しんだ方も多いことでしょう。家族で日本のアニメを見るのは、語り合う時間を持つ手段になるかもしれません。

 

そんなとき、ハーフキッズたちにはオリジナルの日本語でアニメを見ることをおすすめします。

日本語が理解できないパパさんやママさんは、現地語の字幕で見れば、家族そろって楽しむことは可能です。

 

日本のアニメは、ハーフキッズたちのアイデンティティの意識にも役立ってくれます。

現地校の友人も「あのアニメは日本のものなの?すごいね」と言われれば、ハーフキッズたちも日本人としての誇りを感じることができるからです。

サブカルチャーも活用すれば、ハーフキッズたちの日本語力を養ってくれます。

 

③日本語の動画にも字幕をつけて見る

日本からもたくさん発信されている動画。時間を決めて見せれば、これまた日本語に親しむ機会になります。

日本語の動画も字幕をつけて見てはいかがでしょうか。

耳から入ってくる発音だけではなく、目から入ってくる文字の情報は、ひらがなやカタカナや漢字への興味を引き出し、徐々に知りたいと言う姿勢が身についていきます。

さらに、ハーフキッズたちが字を読める発達段階になったら、語彙力も自然と身につきますよ。

④幼児語は適確に使う

「マンマ」や「ワンワン」といった幼児語は、ハーフキッズたちが言葉を習得するのに重要な要素とされています。

しかし幼児語の使用は、3歳をめどに徐々にやめていくのがベターです。

幼児語によって日本語のコミュニケーションが日常化していれば、日本人のパパさんやママさんが普通に日本語を使っても「それはどういう意味?」と、ごく自然にハーフキッズは質問できます。

日本語の語彙数を増やす環境作りもまた、ハーフキッズたちには重要なのです。

 

3.補習校に通うという選択はベスト?

ハーフキッズたちが育つ国や町に、日本語補習校があるという方も多いでしょう。

日本語に触れるのに最もよく知られた場所、それが世界各地にある日本語補習校です。

ひらがなやカタカナなどの基本を実践的に教えてくれる日本語補習校は、同じバックグラウンドのお友達を見つけることができる場所です。

でも現地の補習校が、日本語を学ぶ上でベストとはいえないハーフキッズたちもいるのです。その理由のいくつかを見てみましょう。

 

①先生が合わない

補習校の教師には、経験が豊富といえないかたも少なくありません。

週に1回の数時間しか顔を合わせないために、ハーフキッズの中には先生に親しみを感じることができないという現象も起こります。

先生とハーフキッズとの相性は運に任せるしかありません。ここでつまづいてしまうと、ハーフキッズたちの日本語教育の障害となってしまう可能性もあります。

 

②授業が難しくてついていけない

日本語補習校は、日本の学習指導要領にしたがって進められます。

つまり、日本で育つ日本人のお子さんたちと同じレベルが求められているのです。

平日は現地校に通うハーフキッズたちにとって、宿題の多さや授業の難しさが、日本語から離れてしまう要因となってしまいます。

オンライン補習校という新しい選択!

ハーフキッズたちの日本語教育に頭を悩ませるパパさんやママさんたち。

日本語をネイティブに話してほしいと願うパパさんやママさんたちのあいだで話題になっているのが、オンライン補習校という新しい選択です。

 

オンライン補習校は、海外に住むハーフキッズのための、日本語教育のプロが揃っています。

それぞれのハーフキッズのレベルや環境に合わせて、教師陣と相談しながらムリなく日本語を学ぶことができます。

 

ハーフキッズたちの日本語習得に必要なのは、持続する力。

それぞれのハーフキッズたちが、日本語を苦にすることなく楽しく続けられることが最も重要なポイントになります。

 

オンライン補習校は、ハーフキッズたちの興味ややる気を引き出しながら、世界中のお友だちと楽しむことができる場所なのです。

国際的な感覚を養うという点でも、大きなメリットになります。

 

コスモスの丘補習校onlineは、創立5周年を迎えました。

コロナ禍の時代を経て、内容はさらに充実、世界中のたくさんのハーフキッズたちが楽しく学んでいます。

日本語教育に悩むパパさんやママさん、ぜひ一度、コスモスの丘補習校onlineにご相談ください!

 

<引用元>

※1.アメリカ合衆国国務省「Foreign Language Training」

https://www.state.gov/foreign-language-training/

 

<参照元>

Pareents「A Month-By-Month Guide to Your Baby’s First Words」

https://www.parents.com/baby/development/talking/baby-talk-a-month-by-month-timeline1/

 

澄川綾乃のことばカンタン家庭教育「幼児語とは?幼児語の定義と例」

https://sumikawa-ayano.com/%E5%B9%BC%E5%85%90%E8%AA%9E%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E4%BE%8B%E3%80%81%E5%B9%BC%E5%85%90%E8%AA%9E%E5%AB%8C%E3%81%84%E3%81%A8%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%AE%E9%81%85%E3%82%8C/

 

ベネッセ教育情報「赤ちゃん言葉で話しかけるのは、やめるべき? 話す頻度が重要?[教えて!親野先生]」

https://benesse.jp/kosodate/202107/20210729-2.html

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